お祝着とは、お宮参りの際に赤ちゃんに着せる(正確には“かける”)伝統的な和装のことです。
別名「産着(うぶぎ)」「初着(うぶぎ・はつぎ)」「掛着(かけぎ)」とも呼ばれ、赤ちゃんの健やかな成長と幸せを願って着せる日本ならではの衣装です。
◆ どんなもの?
お祝着は基本的に絹製で、華やかな色や柄が特徴です。
お手入れのしやすいポリエステル製などもあります。
赤ちゃんが直接袖を通すわけではなく、ベビードレスなどの上から羽織らせるようにして、大人が抱っこした状態で赤ちゃんの背中から掛けるのが一般的です。
抱っこした人の背中で紐を結び、赤ちゃんを包み込むような形になります。
◆ 男の子と女の子の違い
男の子:黒、紺、青、グレーなどが基調で、鷹、兜、松、龍、宝船など力強さや出世を表す柄が多いです。
女の子:赤やピンクなど華やかな色で、桜、牡丹、蝶、鈴、手毬など可愛らしく、健やかな成長や良縁を願う模様が選ばれます。
◆ 誰が準備する?
地域差はありますが、昔からの風習では父方の祖母が用意するのが一般的とされてきました。
現在は両親が自分たちで選んで購入するケースや、レンタルを利用する家庭も増えています。
パパやママが生まれたときのものを使うのもよいでしょう。
◆ 使い終わった後は?
お祝着は、使ったあとも記念に保管する方が多いです。
また、お宮参りの後に「お食い初め」や「初節句」などで再び使用することもできます。
お祝着は、赤ちゃんの“はじめての晴れ着”とも言える大切な衣装。
柄にはひとつひとつ意味が込められており、ご家族の思いを形にできるアイテムです。
写真にもよく映えるので、記念撮影の際にも重宝されます。